年表用語説明

聖徳記念絵画館

聖徳記念絵画館は、外苑の最も中心的な施設であり、明治天皇・昭憲皇太后御在世中の御事績を絵画によって表現し、永く御聖徳と御事績を後世に伝える為に建造された。同館の設計にあたっては、大正7年6月15日、葬場殿趾記念建造物とともに一般公募され、東京府の小林正紹の案が一等に当選した。この案は意匠斬新かつ優秀であったが、実施に移すには多少の修正を加える必要があった。大正8年10月3日、基礎工事に着手したが、物価の騰貴や関東大震災による中断。15年10月、ようやく竣功し、同月23日、一般公開された。鉄筋コンクリート造の洋風建築で、国産の花崗岩(外壁)や大理石(内面)が用いられている(建設担当者は佐野利器)。御祭神の御事績を伝える壁画は、最終的に80題が選定され、日本画40枚、西洋画40枚とし、当代一流の画家が画き、大正15年から昭和11年まで順次納入された。また絵画館の裏手には、明治天皇御大喪の際、轜車を奉安した位置を記念する葬場殿趾記念物がある。

  • 聖徳記念絵画館(創建時)